【記事紹介】薬物中毒が広がるアメリカの現状と鍼治療

2018.02.20 Washington Post(ワシントンポスト)

オピオイド危機の背後に強力な鎮痛剤の代替として、鍼治療が患者や医師に受け入れられているとワシントンポスト紙のサイトで紹介しています。

アメリカでは、術後の激しい痛みなどには、これまで麻薬系の鎮痛薬が処方されてきましたが、オピオイドの乱用で、昨年10月にトランプ大統領が、公衆衛生の非常事態を宣言する程、アメリカでは、薬物中毒が大問題になっています。

us drug

記事では、鍼灸治療は、長い間、偽科学として批判され、依然として多くの医療専門家によって疑問が呈されているが、現在、患者や医師によってますます受け入れられており、時にはオピオイド危機の背後にある強力な鎮痛剤に代わるものとして受け入れられていると、述べられています。その部分を引用します。

Although long derided as pseudoscience and still questioned by many medical experts, acupuncture is increasingly being embraced by patients and doctors,sometimes as an alternative to the powerful painkillers behind thenation’s opioid crisis.

記事の一部を要約しました。

●最近の調査によると、軍の病院や他の治療センターの3分の2が鍼治療を提供している。

●政府の調査では、米国の67人のうち1人が毎年鍼灸を受けているという。

●研究は、続けているが、鍼治療の保険範囲は拡大し続けている。カリフォルニア州、マサチューセッツ州、オレゴン州、ロードアイランド州は、メディケイド保険プログラムを通じて、痛みに対する鍼治療費を支払っている。また、マサチューセッツ州とオレゴン州では、薬物乱用の治療として鍼灸治療を行っている。

●連邦の研究者は、「鍼治療は患者が痛みをコントロールするのに役立つという良いエビデンスがある」と述べ、鍼治療の利点については控えめであり、より多くの研究が必要であると述べています。

西洋医学の良さと鍼灸治療をうまく組み合わせた新しい治療法が出てくることに期待しましょう。

痛みの治療には、様々な治療がありますが、鍼灸治療をやったことが無い方は、試してみるのもひとつの選択ですね。

今回の記事の詳細については「ワシントンポスト」のサイトをご参照ください。

◆Washington Post
※Stuck in an opioids crisis, officials turn to acupuncture

関連記事

  1. worldnews

    「新型コロナウイルス感染症への治療法として、はり治療や漢方薬…

  2. worldnews

    How does acupuncture work? fro…

  1. 2024.03.20

    【参考資料】あなたの頭痛のもとは首の痛みかも、予防や治療…

  2. research

    2024.03.19

    【参考資料】市民団体の「香害」に関する実証実験(週刊金曜…

  3. 2024.03.19

    【参考資料】もはや「配慮」のレベルではない日本の「香害」…

  4. worldnews

    2024.03.17

    【論文紹介】シックハウス症候群、化学物質過敏症および電磁…

  5. research

    2024.03.17

    【論文紹介】化学物質過敏症に対する科学と政策の役割

  1. insecticide

    2022.07.28

    【参考資料】TBS 報道特集「ネオニコ系農薬 人への影響…

  2. law

    2020.07.25

    【講演】鍼灸は「医業」の一部である ~鍼灸、井穴刺絡の法…

  3. worldnews

    2019.07.09

    【論文紹介】微小突起マイクロコーンによる筋疲労の予防と回…

  4. article

    2019.05.28

    【論文紹介】児童・生徒(6~15才)の化学物質過敏症様症…

  5. us drug

    2018.03.07

    【記事紹介】薬物中毒が広がるアメリカの現状と鍼治療

篠ノ井はり灸院

TEL. 090-6039-4189(電話予約受付日)

電話予約受付時間(電話が繋がる日)
毎月指定の土曜 午前9時~正午 日本時間(JST)(2022.10.22現在)
※その他時間は、上記電話番号にショートメール(SMS)を送信、もしくは、メニュー内の「問い合わせフォーム」にてお尋ねください