風邪

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今回はかぜ(風邪)のセルフケアについてです。
ところで、なぜ、「かぜ」のことを「風邪」と書くか皆さんご存知ですか?

語源の由来は、中国で、「病気は外からの邪気が体に入って起こる」とされ、文字通り「風邪(ふうじゃ)」という邪気が体内に侵入し、寒気、発熱、頭痛、鼻汁、咳嗽などをもたらすと考えられていたのです。
これが、日本に伝わり、「かぜ」といわれるようになったとされています。

かぜは、医学的には「かぜ症候群」、普通感冒といいます。
原因としては、80~90%が、RSウイルス、アデノウイルスなどのウイルス感染で、残りの10~20%は、細菌、マイコプラズマによるものとされています。

冬に猛威を振るうインフルエンザは、高熱や激しい全身症状を伴い、かつ感染力が強いので、普通感冒とは区別されます。

かぜ症候群(普通感冒)は、鼻汁、鼻閉、咽頭痛、喉頭痛、咳嗽などの局所症状と、悪寒、発熱、頭痛、倦怠感など全身症状が出現します。
しかし、いずれも通常1週間以内に自然治癒することが特徴です。

ただし、すでに持病をお持ちの方や高齢者の方は、気管支炎や肺炎などの合併症のリスクがありますので、油断は禁物です。
おかしいなと思ったら、早めの受診を心がけてください。

前置きが長くなりましたが、かぜにかかった場合のセルフケアです。

ちなみに私が、かぜひいたかな?と感じたら、以下のことを30分以内に行います。
かぜの初期は、時間との勝負ですので、この30分以内というのは、大変重要な意味をもちます。

A.無理をせず、休むこと 
基本的には、通常1週間以内に自然治癒する病気ですので、安静・睡眠・水分および栄養補給が基本となります。
ただ、仕事で休めない方もいらっしゃいますので、その場合は、早めに帰宅し、消化の良い食事を取り、早めに寝ることが重要です。
特にかぜのひきはじめに無理をすると、こじらせる可能性が高まりますので、おとなしく、休みましょう。

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水分補給は、水が一番良いです。汗を頻繁にかくようなら、市販のスポーツドリンクも良いでしょう。
ただし、これらは、糖分の割合が多いので、500mlのペットボトルなら、半分の250mlを水で薄めたほうが良いです。
要するに、500mlのペットボトルから、1000mlのスポーツドリンクをつくるのです。

それと、栄養補給は大変重要です。
水溶性のビタミンBやCは、かぜをひくと体内で大量消費されますから、サプリメントなどで補充すると良いです。
特に、ビタミンCは、白血球の遊走性を高め、免疫力をあげる効果があり、重要な栄養補給の1つです。

ただし、上記のスポートドリンクを大量に飲むと、体内で糖分を分解するために、ビタミンBを使うため、ただでさえ、かぜをひくと、大量消費されるのに、体内での必要量が足りなくなってしまう可能性が高まります。

従って、かぜのときに、甘いものを取ることは、出来るだけ控えたほうが良いです。
ビタミンBやC、タンパク質、脂質などをしっかり取り、甘いものは、控えめに。

それと、マスク使用、手洗いなどにより、家族や職場など周囲に感染を広げないようにしてください。

B.「井穴刺絡」で不快な症状を改善する
「井穴刺絡」治療で対処する場合は、症状ごとに刺激箇所を変更します。
かぜの初期は、時間との勝負ですので、かぜをひいたかな?と感じたら、30分以内に対処すると大変効果的です。

1.全身症状に対して
手の人差し指、足の小趾にある左右の井穴「H6F4」を刺激します。
回数は、1箇所に付き、ピソマなら30~40回、お灸なら3~4個を、1日3~4回に分けて、行うと良いです。

ご自宅でのセルフケアなら、「刺さないはり」のピソマやハペパッチ、せんねん灸のような台座灸の使用をオススメします。

H6F4

2.局所症状に対して

・咽頭痛、咳嗽:上記の「H6F4」に追加して、左右「H1F6」を刺激します。回数等は、上記と同じ。

・喉頭痛:上記の「H6F4」に追加して、左右「H1F3」を刺激します。回数等は、上記と同じ。

・鼻汁、鼻閉:上記の「H6F4」に追加して、左右「H1」を刺激します。アレルギー症状をお持ちの方なら、左右「H5F5」も追加。回数等は、上記と同じ。

コツとしては、ピソマ等で刺激する前に、ツボスティックで該当の井穴を押し、痛みを感じる場所を確認して、ピソマ等を貼りましょう。

ツボスティック
かぜだから、「H6F4」等を刺激すれば良いというのはNG。

井穴は、数ある「ツボ(穴)」の一部。
従って「ツボ」は、生理的に異常な場合の反射といわれていますから、井穴を押して、痛みを確認するという作業は大変重要なのです。

逆に井穴を押さないで、ピソマ等を貼って、効かないならまだしも、刺激し過ぎて、皮膚に炎症症状が起こる可能性もゼロではありません。

刺激する前に、必ず「井穴」を押す習慣をつけると、ツボスティックを使わずとも、「井穴」の反応がわかるようになりますよ。

まずは、お試しください!

文献
・「今日の治療指針2013年版」医学書院 p279, 2013.

・浅見鉄男著「21世紀の医学 井穴刺絡学・頭部刺絡学論文集」 近代文芸社 p31-33, 143-146 1998.

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篠ノ井はり灸院

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